通常、野菜は加熱することで栄養素失われやすくなります。きのこはどうなのでしょうか。
基本加熱は短時間
きのこもほかの野菜同様、加熱により栄養素は失われやすくなります。特にビタミンB1・ビタミンB2などは加熱というよりも水溶性なのでゆで汁や煮汁に流れ出してしまいます。ですから、短時間で調理するのが良いです。短時間で調理したほうが「歯ごたえ」もしっかり残り、おいしく食べることができます。その際に油は少なめに。きのこは油分を吸収しやすい食材です。せっかく低カロリーだと思ってきのこを食べても、油をたっぷり吸ったきのこを食べてしまっては、元も子もありません。しかし、せっかくの栄養素ですからもったいないですよね?そこで、「あんかけ」にしてはいかがでしょうか?あんかけなら、きのこに煮汁などがくっついてくれるので、汁ごとおいしいく栄養素をとれると思います。
βグルカン
きのこに含まれるβグルカン。これは免疫力を高めてくれる大事な栄養素です。βグルカンは熱に強い栄養素ですから、加熱しても栄養素が失われることがありません。なので、βグルカンを多く含むマイタケなどは炊き込みご飯など長時間加熱してもその栄養素が失われることはありません。
加熱しておいしく食べよう
きのこの栄養成分・香り成分・旨み成分は100度以上で調理すると壊れてしまいます。しかし旨み成分を作る酵素が働くのに適した70度の低温状態をたもちつつ調理するときのこに含まれるグアニル酸という旨みが増すことがわかっています。さらに、蒸したきのこが血液の流れに与える影響について調べた結果、70度で蒸した時に、血液の流れをよくする機能(血小板凝集抑制)が最も高まるということが確認されたそうです。
70度蒸しの方法
ご家庭でも簡単にできる70度蒸しの方法です。
1 鍋に半分以上水を入れ沸騰させる
2 沸騰したら鍋に網を乗せ、鍋と網の間に温度計を差し込む。
3 火を消して、網に食材を乗せ、ボウルなどで蓋をする。
4 温度計が75度以上になったら鍋とボウルの間に隙間を入れる。
5 そのまま20分蒸して出来上がり。
この70度蒸しですが、きのこ以外の調理でも役に立ちます。魚介類など、加熱しすぎで固くなってしまうことはありませんか?70度蒸しなら、臭みが消え、ふっくらとした仕上がりになります。ただし、食材は新鮮な「生食用」を選んでくださいね。
まとめ
意外なことに、きのこの栄養分は加熱しても失われにくいことがわかりました。これからきのこがおいしい季節です。いろんなお料理に挑戦して、体に良いきのこをたくさん食べてしまいましょう
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