エゾノエキとエノキ、ムクノキの違いについて調べてみました。
各樹について
エゾエノキは、ニレ科の落葉高木となります。
エノキに似ていますが、葉のへりにほぼ全体にとがる鋸歯があり、果柄はより長く2~2.5センチメートルあり、果実は熟すると黒色となります。
北海道南西部、本州、九州の山地に生え、朝鮮の済州島にも分布します。
材は柔らかく、家具材とするそうです。
エゾエノキは大木にはなるものの、限られた場所に数本見られる程度で、非常に貴重な樹木です。
エノキは、ニレ科のエノキ属落葉高木です。
葉は左右不対称で、葉先側1/3ほどに鋸葉があります。
側脈は葉脈に突き抜けず、やや湾曲して葉先に向かっています。
果実は球型でムクノキの果実より一回り小さく、秋に赤褐色に塾した後黒くなります。
赤褐色に塾した果実はささやかな甘みがあります。
エノキは果実と葉が食用になることと、一里塚の目印として広範囲に植えられたため本州では身近な存在の樹木となっています。
本州や四国、九州の低地に生え、朝鮮、中国南部、インドシナに分布します。
材はやや固く、建築材や家具、運動具、薪炭材となります。
高さは20メートル、直径1メートル以上に達します。
樹形はケヤキに似ますが、エノキの葉はケヤキよりも肉厚で緑が濃く、見慣れれば全く異なることが分かります。
ムクノキはニレ科のムクノキ属、落葉高木になります。
葉は両面がかなりざらつき、縁に鋸葉がありますが荒々しい感じはしません。
側脈は鋸葉の先端に抜け、葉脈の手前で側脈から分かれた支脈が隣の鋸葉の先端に抜けています。
果実は球型で、エノキの果実より一回り大きく秋に黒紫色に熟します。
低山地に生え、本州から九州、および朝鮮半島、中国中部、南部に分布します。
材は、床柱や器具、建築、船舶材などに用い、葉は角細工の研磨剤に使用するそうです。
まとめ
似ている樹ですが、実や葉を見ると違いが分かります。
また材木の使用用途や、生えている場所などにも違いが見られました。
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