市販で流通しているきのこは人工栽培されたものが主流です。天然物はめったにお目にかかれません。きのこの人工栽培方法は大きく分けて2つあります。ご存知でしたでしょうか?

きのこ しいたけ 違い 栽培

原木栽培

元々きのこは自然の中では枯れた木に生えています。原木栽培はこの自然栽培と同様の状況で栽培する方法です。枯れた木(クヌギやナラの原木)にシイタケ菌を植え付けて育てます。1~2年ほど時間をかけてじっくり育てます。

メリットは自然で育つシイタケと同様に栽培するため、自然栽培類似のクオリティーの高さに栽培できます。

デメリットは屋外で栽培されるため天候に左右されやすく安定的な収穫が難しいことがあげられます。そのほかにも山間部まで原木を運搬するのは重労働であり、後継者が不足していることもあげれます。

菌床栽培

おがくずを主成分にフスマ、米ぬかなどの栄養剤と炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの添加剤を加えた培地に植菌する方法です。基本的に3~4か月で収穫できます。

メリットは温度・湿度が管理できる空調施設を持った工場で栽培するため、天候の影響を受けることなく安定的に供給できることです。そのうえ品質も一定の基準のものを提供することができます。

デメリットは設備の初期投資や維持費がかかることです。

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比較

・原木栽培シイタケ

自然に近い方法で栽培しているため、味・香り・歯ごたえもよく「おいしい」です。値段は菌床栽培品より高いですが、その価値はある「おいしさ」です。自然により近い状況で栽培しているため「無農薬・無添加」の安心できる食材です。ただし手間暇がかかるうえに安定供給が難しいため、シイタケ流通量の約2割程度のシェアであり値段も高いです。

・菌床栽培シイタケ

施設内で管理されて栽培しているため、虫や雑菌がついていることがないので水洗いしないで食べれます。価格も手ごろで使い勝手も良いです。原木シイタケと比較すると味が落ちますが、きのこが苦手な方ならきのこ独特の香りも薄いため、菌床シイタケのほうが食べやすいかと思われます。栄養価に関してはかわりません。近年では技術改良も進んでいるので、そのうち安価でおいしい菌床シイタケが食べられるかもしれませんね。

まとめ

シイタケと一概に言っても、栽培方法が全く違う2種類のものがあります。これらは栄養価は変わりませんが、風味や値段に大きな違いがあります。しっかり「違い」を理解して、上手にそれぞれの特徴を生かして調理していきたいですね。

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