スーパーで目にする機会が増えてきている感のある「ひらたけ」を取り上げていきたいと思います。
誰でも手軽に栽培できることから、もしかしたら自宅で育てている人も珍しくないかもしれません。
これから原木栽培にチャレンジしようとしている人は、紹介していく「白こぶ病」に注意してください。
「白こぶ病」ってどんな病害?
ひらたけの美しいヒダの上に白いこぶのような組織ができてしまう病害です。
見た目が悪くなってしまいますので、商品価値を著しく下げてしまいます。
そのまま症状が進んでしまうと、ヒダのすべてが白いこぶに包まれてしまうこともあります。
あまりいいたとえではありませんが、まるで思春期にポツポツとできるニキビのようです。
この病害は、ナミトモナガキノコバエが運んで来る線虫の一種によって引き起こされます。
この線虫は、ひらたけのヒダにできたこぶの中で暮らしていると言われています。
菌床栽培など屋内で育てている場合には、あまり発生することはありませんが、原木栽培においては注意が必要です。
「白こぶ病」を防ぐ方法はあるの?
岐阜県森林研究所は、3つの地点において網目1㎜の防虫ネットをトンネル掛けしてその効果を調査しました。
それぞれ早生、中生、晩生と菌の異なるものを使って、榾木はしっかりと殺菌してから実験を行ったそうです。
その結果、すべての地点においてほとんど白こぶ病の発生は見られなかったそうです。
それだけではなく、ネットを被覆した方がしない場合よりもひらたけの発生が多く見られたそうです。
これは、線虫を媒介するキノコバエをひらたけに近寄らせないことに成功したためだと考えられています。
また、成長を阻害する要因が減ったため、ひらたけの発生量もそれまでより増加したと考えられます。
まとめ
白こぶ病の発生は原木栽培をする際に、よく見られるため注意する必要があります。
ひらたけを栽培する人にとっては迷惑な話ですが、どんな植物であってもそれを食用とする虫がいるということを改めて感じました。
もし自宅で原木栽培に挑戦している、あるいは取り組もうとしている人は、目の細かい防虫ネット対策を怠らないようにしてください。
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