松茸の旬は桜前線とは逆に、北から南下して来ます。
道の駅で産地の特産物が販売されていますが、松茸の価格は一本4000円くらいから出ています。
都内で桐箱に入っていたら、8000円以上はするのではないかと眺めて帰ってきました。
松茸が豊作になる条件は春から夏にかけて降水量が多かったり、台風が多く発生し残暑が残らないなど、気候に大きく左右されます。
また最近の研究ではアカマツに人工的に菌根菌を植えつけて、松茸を生やす実験的な試みがされて成功しています。
松茸の生育条件
松茸は1000年以上前から食べられていました。
昔は特別高価なものではなかったようです。
江戸時代に入り、進物として使われるなど、秋の味覚として人気が出てきます。
松茸の価格が高騰している要因のひとつに、高度成長期の森林伐採があります。
他の樹木同様、多くの森林が消失しました。
アカマツ林がなくなれば、当然松茸は採れなくなります。
松茸山の整備は腐植を取り除く作業が中心です。
育成条件のひとつに、腐植の堆積は30㎝までとされています。
渇き気味の土地で日当たり良好、地中の微生物は乾いた土地を好む種類かがいるほうが望ましいとされています。
夏に適度に雨が降り、気温も秋に向かい寒くなるような気候の時が豊作です。
まとめ
松茸はまだ人工栽培が出来ていません。
今は輸入松茸がほとんどです。
国産品の香りは格別で、昔の松茸を知っているものとしてはなんとも頼りない味です。
里山を守る活動があちこちでおこっているのは必然ですね。
アカマツと松茸の関係は互いになくてはならないもの。
松茸が生えなくなったアカマツ林は衰退します。
食用のきのこを大きく分けると腐性菌と菌根菌に分けられます。
栽培できるのは腐性菌で堆肥や樹木を分解して栄養源にしています。
シイタケやナメコ、エノキダケは木材腐朽菌、本シメジやマツタケうつ茸は菌根菌で必ず樹木とともにあります。
これを相利共生関係といいます。
自然界は知れば知るほど奇跡的なことが重なり成り立っているのです。
ひとつつの種が絶滅することの被害はあらゆる方面に及びます。
松茸が育つ環境こそが、日本の自然のバロメーターになるかも知れません。
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